環境汚染リスクに対応する保険
もしも自社の工場や施設が原因で環境汚染を起こしてしまったら・・・。
潜在する環境リスクで最も重要なポイントは、徐々に進行する蓄積性汚染です。
かなりの年月が経過して初めて環境汚染を認知することがあります。
その時、貴社はどうしますか・・?
環境汚染による被害とクレームの実例
潜在する環境リスクで最も重要なポイントは、徐々に進行する蓄積性汚染です。
かなりの年月が経過して初めて環境汚染を認知することがあります。大手化学工場の実際の事例をもとに考えてみました。
化学工場の廃棄物埋立場から有害化学物質が漏洩し付近の地下水を汚染しました。
調査の結果、1950年から1970年代にかけて塩化ビニールやタール類などが投棄されていたことが判明。
付近で地下水を利用していた多数の住民が「水を使用できない」と損害賠償請求をしました。
また、地下水を多量に利用している工場などは操業を全面停止しなければならなかったのです。
しばらくして周囲の子供に白血病や免疫不全が多発し、1985年になって訴訟が提起されました。
汚染源から200mしか離れていなかった小学校は閉鎖され、500名の児童は16キロ離れた学校に転校させられました。
被害を受けた子供の将来の治療費や教育費として、200億円近い和解金が化学メーカーと地区の不動産開発業者等によって支払われました。
これは米国での事例ですが、環境汚染が長い時間をかけて発生することを示しています。
- ステージ1 大気、水質、地質汚染により環境そのものを汚染する段階
- ステージ2 汚染された環境によって身体や動植物に被害が徐々に発生
- ステージ3 損害賠償請求の提起(クレームの発生)
環境汚染賠償責任保険は、従来の施設所有(管理)者賠償責任保険と異なり、保険期間中にステージ3、損害賠償請求の提起がされた場合に保険が適用されます。
従って、ステージ1、ステージ2などの過去の隠れた環境リスクも一定の条件下で保険でカバーされることになります。